特許の技術調査方法とは?依頼までの流れや費用相場も解説

特許の技術調査の流れや相場をご紹介!

デジタル技術や新製品を開発し、その技術の特許権を取得する際には先行技術調査を行いましょう。特許の先行技術調査は自社で行う方法の他に、専門の調査会社に依頼する方法があります。
医療分野やヘルスケア領域に関する特許の技術調査は、株式会社ピクシストにぜひお任せください。
ここでは、医療分野やデジタルヘルス領域の技術調査やデータ分析を行う株式会社ピクシストが、特許の先行技術調査の方法や流れ、費用相場について詳しくご紹介します。

特許の先行技術調査の全体の流れを解説

世界では300万件以上、日本国内でも約30万件の特許が毎年出願されています。日本の特許庁への特許出願の件数は、2020年では約29万件であり、前年より2万件ほど減少したものの、技術調査をすればこの中から自社の発明に近い開発技術が見つかるかもしれません。
他社が既に権利化しているのに同じような技術を開発した場合、権利の侵害とみなされるおそれがあります。
ここでは、製品や技術の開発にあたり、自社発明を特許出願するとなった際に行う先行技術調査の方法を見ていきましょう。

特許の先行技術調査~調査方法~

パッドを使って会議を行う

特許の先行技術調査の目的は、自社の発明に類似した発明がないかを探し当てることです。同じような技術の特許が他社に取得されていない場合は特に問題ありません。
類似の技術や発明を見つけた際には、その技術と自社で開発を予定している技術の比較を行います。それぞれの発明の構成要素を取り上げて比較し、酷似しているか否かをしっかり見極めましょう。

特許の先行技術調査は現在、インターネットを介して行われることがほとんどです。特許の内容は、特許庁が提供する特許電子図書館をはじめとした複数のウェブサイトで検索できます。
まずは、社内で開発中の技術や製品の内容を精査し、調査の分野と目的を考えます。続いて、特許調査に使用できるウェブサイトで検索式を作成し、情報を読み取っていきましょう。

検索式には一般的なキーワードの他に、必要に応じて国際分類などの分類記号を盛り込みます。いくつか条件を変えながら検索し、必要な情報を抽出してください。
検索ツールを適切に使用すれば、医療分野やデジタルヘルスケア領域などの特許の先行技術調査は比較的容易に行えます。とはいえ、調査を専門的に行うことが少ない技術者や担当者にとっては、検索が難しいと感じられることもあるかもしれません。
より精度の高い先行技術調査やデータ分析を行いたい時には、専門の調査会社・コンサル会社を利用するのがおすすめです。

特許の先行技術調査~検索方法~

積み木を一つ前に出す

前述したとおり、特許の先行技術調査はインターネットを介して行われることがほとんどです。ウェブ上には以下のような特許データベースが用意されています。
データベースによって、特許の検索方法や検索範囲が異なります。医療分野やデジタルヘルスケア領域のデジタル技術を開発し、特許出願をする際には複数のツールを使うなどの方法で、同じような発明がすでに特許として出願あるいは取得されていないかを上手に検索しましょう。
ここでは、特許の具体的な検索方法をご紹介します。

Google Patent

Google社が提供する特許データベースは無料で使用可能です。Google Patentは、一般的なグーグル検索と同じように、検索ボックスにキーワードを入力するだけのシステムなので、簡単な方法で使用できます。日本国内で出願された特許であれば、日本語で検索可能。
Google Patentの検索結果はExcelに抽出できるようになっています。検索結果のリスト化に役立てたいのであれば、Google Patentを活用してみましょう。

J-PlatPat

先行技術調査において活用したい特許データベースの一つは、特許庁が運営しているJ-PlatPatです。J-PlatPatを使えば、キーワードや文献番号から特許を検索できます。既に権利化されたものだけでなく、出願中の特許をチェックすることも可能です。
J-PlatPatで検索する時にはまず、特許・実用新案検索画面に任意のキーワードを入力しましょう。検索オプションでは主テーマと副テーマを分けて検索したり、特許の公開時期を絞ったりといった操作が可能。

よく似た複数の検索キーワードをまとめて調べたい場合には、2つ以上のキーワードを入力するとよいでしょう。検索結果画面の文献番号をクリックすれば、さらに詳しい特許の内容を確認できます。

PATENTSCOPE

世界知的所有権機関(WIPO)が提供する特許データベースも必要に応じて活用しましょう。PATENTSCOPEは、特許協力条約(PCT:Patent Cooperation Treaty)に基づく、国際出願を検索できるデータベースです。先行技術調査を頻繁に行う大手企業や知的財産コンサルは、J-PlatPatとPATENTSCOPEを併用することがほとんどです。
PATENTSCOPEには全世界の情報が集まりますが、日本語で特許を検索することも可能です。また、特許出願の地域や磁気などの検索もできます。

NRIサイバーパテント

こちらはサイバーパテント社が提供する有償サービスです。データベースには、1971年(昭和46年)以降の特許公報がすべて反映されており、広い範囲を検索できます。さらに国内だけでなく、海外の特許についても調べることができて大変便利です。
検索の範囲が柔軟に設定されているので、他の検索データベースではヒットしないような思わぬ情報が見つかることも少なくありません。また、必要に応じて公報をダウンロードできる機能も付帯しています。

特許の先行技術調査の費用相場と流れ

デジタル技術開発の特許出願にあたって、正確な技術調査を行いたい場合には、特許調査専門のコンサル会社に依頼しましょう。
特許の先行技術調査やデータ分析には一定の費用がかかります。依頼前にはホームページを確認したり、見積りを取ったりという方法で、どのくらいの費用がかかるのかチェックするのがおすすめです。
また、特許の先行技術調査を依頼する際の流れについても知っておきましょう。

特許の先行技術調査~費用相場~

パソコンの上に置かれた書類

特許調査のコンサル費用は調査会社によって異なりますが、調査の内容や規模に応じて費用体系は幅広く設定されています。同様の技術の特許が既に取得されているかどうかという限定的な調査であれば、費用相場は10万円前後です。調査費用は調査する分野によって異なり、医療やデジタルヘルスケアなど専門性の高い分野では、料金が高めに設定されることがあります。
また、海外特許の権利状況を把握したい場合には、別途料金がかかることもあるので、事前に見積りを取るのがおすすめです。

関連技術の特許情報を広範囲から集めてもらったり、自社の技術のデータ分析をしてもらったりする時にはさらに費用がかかります。
特に自社が開発した技術や製品、取り組みなどが他社の権利を侵害していないか調べることが重要です。この調査は権利侵害予備調査、またはパテントクリアランス調査と呼ばれます。
他社の権利を侵害した場合には、権利侵害で訴えられるなどのリスクもあり、そのリスクを回避するためにも特許情報を詳しく検索しなければいけません。この権利侵害予備調査の費用相場は15万~30万円ほどです。

特許関連のコンサルでは、先行技術調査だけでなくデータ分析や開発に関する助言をしてくれることもあります。特に、デジタル技術を開発する時やデータ分析が必要な時には、プロのコンサル会社の存在は大きな安心材料になります。
検索やデータ分析など提案の範囲によって特許のコンサル料金は異なりますので、詳しい料金体系を知りたい時には各調査会社に問い合わせてみましょう。

特許の先行技術調査~依頼の流れ~

資料を持った人々

デジタル技術など特許の先行技術調査を専門のコンサル会社に依頼する際にはまず、電話やメールで問い合わせをしましょう。この時、先行技術調査の目的や調査対象を詳しく伝えることが、のちの調査をスマートに進めていくためのポイントです。

コンサル会社との打ち合わせやヒアリングは、対面の他に電話やウェブ会議システムの利用などを選べるところもあります。あらかじめ調査対象の資料を共有したり、費用の見積りを取ったりと工夫し、スムーズな打ち合わせをしたいものです。
打ち合わせの内容に納得できた段階で正式な調査依頼の契約を締結。コンサル会社は契約後にまず予備調査を行い、内容を報告します。

次に先行技術調査です。特許の先行技術調査では、技術内容と調査目的の双方からデータベースを精査。この調査方法であれば幅広い範囲で情報を検索できるため、他社の権利を侵害するなどのリスクを避けられる可能性が飛躍的に高まります。
まず検索式を設定し、調査対象となる技術を関連度別にランク付けして検索します。関連性の高いものや特許出願予定の技術に酷似したものがあれば、調査報告書に記載して提示します。

通常であれば2週間~4週間程度で調査がまとまり、調査報告書が納品されます。こまめな中間報告が必要な場合にはあらかじめ要望を伝えておきましょう。また、納期を短縮してほしいなどの希望がある場合にも相談してみるとよいでしょう。
報告書の内容に問題がなければ先行技術調査は完了です。コンサル会社によっては、さらにデータ分析やパテントクリアランス調査、商標・意匠の調査を依頼することもできます。

医療やデジタルヘルスケアのデジタル技術開発など、専門領域でトータルコンサルティングを実施している調査会社もありますので、必要に応じて最適なサービスを利用してみましょう。

特許の技術調査はデータ分析に対応したコンサル会社に依頼しよう

近年では、医療分野やヘルスケア領域のデジタル技術の特許出願が増加しています。デジタル技術を開発し、特許出願を希望する際には、類似発明の有無を確認するために先行技術調査をしておきましょう。
デジタル技術の先行技術調査をスムーズに進めるには、専門のコンサル会社にサポートしてもらうのがおすすめの方法です。医療やデジタルヘルスケアの豊富なノウハウを持つコンサル会社を選び、先行技術調査やデータ分析のサポートを受けましょう。

株式会社ピクシストでは、医療・介護分野やヘルスケア領域などのデジタル技術に関するコンサルティングを行っています。特許の先行技術調査、無効資料調査、侵害予防調査に対応可能です。特許調査・コンサルをご希望の方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

特許の技術調査依頼をご検討の方は株式会社ピクシスト

会社名 株式会社ピクシスト
代表者 関根 章博
設立 2020年10月
資本金 300万円
住所 〒300-0028 茨城県土浦市おおつ野7丁目11−6
電話 029-879-5921
メールアドレス info@pyxist.co.jp
URL https://www.pyxist.co.jp/
事業内容
  • 医療、介護、健康管理に関するシステムの開発
  • 知的財産に関する調査、分析及び情報提供